
学生服のお直しにかかる料金って?
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1.はじめに
unimm店主です。本日は制服のお直しの値段について、制服お直し料金の相場から、そもそもどうやってお直し料金が決まるのかの裏話の部分まで、消費者目線で気になるところをせきららに書いていきたいと思います。
以下、目次です。
- はじめに
- お直し屋の料金構造
- 制服のお直しの料金相場
- お直しを利用する際の注意点
- オススメのお店の特徴
- 最後に
そもそも洋服のお直しの料金ってすごく高いと感じませんか?
昨今はSheinやtemuなど海外の激安通販サイトなどで数百円でお洋服が買えてしまう時代です。
しかしネット通販の弊害である”試着が出来ない問題”により、サイズの合わない洋服を購入してしまうケースも増えていると思います。
そんな時こそお直し屋の出番!
…なのですが、ここで消費者が想定していないことがあります。
お直しの料金が思っているより高いということです。
買った洋服よりも高い金額を提示されて、ぎょっとされる方、お直しをあきらめる方、とっても多いんです。
では、お直しの料金って本当に”高い”のでしょうか?
料金決定のプロセスを、店側の事情も交えてせきららにお話しします。
2.お直し屋の料金構造
1.お直しの料金は店によってバラバラ
料金が安くない分、お店ごとの価格比較をされる方も多いと思います。
料金設定、お店ごとにかなり違うと思いませんか?
最低価格が設定されていて、あとはオプションで上乗せしていくお店や、ざっくりとした値段でどんなデザインも受けるお店だったり、本当に様々な形式で料金設定されているように感じるのではないでしょうか。
2.どうやってお直し屋の料金が決まるか
お直しは、手作業でほとんどの工程が進みます。
つまり、料金のベースとなる考え方は恐らくどのお店も非常にシンプルで、
人件費(加工の難易度)+経費(家賃、電気代、糸などの資材代)
↑が基本になってくると思います。
(加工の難易度)としているのは、お直しの難しさによってかかる時間を指しています。
例えば制服スカートでも、裾から丈詰めを行うのと、ウエストから丈詰めを行うのでは、ウエストから丈詰めの方が技術的に難しいため、その分時間が掛かる=人件費がかかることになります。
※余談ですが、たまにブランド物は追加料金がかかるかというお問い合わせをいただくことがあります。
ブランド料金をとるお店もありますが、基本的には洋服の作り自体はハイブランドでも安価な洋服でも大きくは変わらないため、料金に影響する確率は低いです。
人件費+経費をベースに、利益分を載せた価格設定というのが基本ですが、大手お直し屋ですと、別途かかってくる費用があります。
それが本社ロイヤリティです。
3.大手であればあるほど料金は高い傾向
ショッピングモールなどに入っているお直し屋さんは、大手の企業がフランチャイズで運営しているところも多いです。
そういったお直し屋は、本社へロイヤリティの支払いが発生します。
つまり、お店としての経費、利益を確保をしたうえで、更に本社に支払うための別の費用がかかってくるということですね。
大手で全国に何十、何百と店舗がある会社さんは、この加工料金とは関係のないお金が上乗せされてしまいます。
このロイヤリティが大きい金額となるため、できるだけ価格を抑えるために、実際に手を動かしているお店の職人の人件費を最低賃金に設定せざるをえない、闇深い原因になっています。
3.制服お直しの料金相場
ここからは学生服のお直し料金の相場をご紹介します。
あくまで相場ですので、お店によって違いがあるとは思いますが、大手のお店を基準に紹介をさせていただきます。
1.学生スカートのお直し料金
1.学生スカートの裾から丈詰め
相場価格:2000円~3000円程度
スカート裾を拡げるとかなりの距離があることと、プリーツのアイロンの折り直しがあるので、地味に時間がかかるお直しです。
2000円台を切るお直し屋さんはだいぶ減ったかなという印象です。
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2.学生スカートのウエストから丈詰め
相場価格:5000~10000円程度
そもそもの難易度が高い+職人でもこの加工に苦手意識を持っている人が少なくないため、ベース高めです。
また、ボックス型のスカートを代表として形によって難易度がぐんと上がるため、そもそも加工を請けないというお店も存在します。
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3.学生スカートのウエスト詰め
相場価格:5000~8000円程度
こちらもウエストからの丈詰めと同様、ベース高めの料金です。
スカートの形によってかなり金額差があると思います。
また、ホックが手縫いのタイプか、縫付のアジャスターかによっても微妙に異なるお店があると思います。
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4.学生スカートのウエスト出し
相場価格:6000~9000円程度
ベルト部分に生地を足す分、ウエスト詰めよりも高めに設定されているケースが多いです。
余談ですが、共布(スカート本体と同じ生地)があるかないかで仕上がりのクオリティーが変わるため、過去丈詰めした生地などは必ずとっておきましょう。
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2.学生ズボンのお直し料金
1.学生ズボンの丈詰め
相場価格:
シングル:1000~1500円
ダブル:1500円~3000円
裾の形状で価格が異なる場合が多いです。
ダブル仕上げでは、脇をスナップボタンで処理している場合に価格が跳ね上がります。
ではなぜスナップボタンにしているのか? これについてはまたいずれ詳しく書きたいと思います。。
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2.学生ズボンの丈出し
相場価格:
シングル:1000~1500円
ダブル:1700円~3500円
丈詰めとそこまで変わらない価格帯です。
ダブルをシングルに変更するなどでギリギリまで丈を出して、価格も抑えるのがお勧めです。
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3.学生ズボンのウエスト詰め
相場価格:2500円~8000円
かなり価格差が大きいです。理由は、加工寸法によって加工方法が変わるからです。
4cmくらいまでは、後ろ中心の縫い目を使ってお直しを行います。
そもそもが加工されることを前提とした作りになっていることが多いため、4cmまでの加工はそこまで高額になりません。(※ただしウエスト加工歴のないズボンに限ります)
ただし、これが5cm以上になってくると難易度がぐっと上がり、ズボンの縦方向のあらゆる縫い目を使ってお直しを行います。価格も高くなります。
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4.学生ズボンのウエスト出し
相場価格:2500円~10,000円
ウエスト詰めと同様の理由で価格にかなり幅があります。
また、ウエスト詰め以上に加工できる寸法に制約があるため、高いお金を出しても希望通りの上うストサイズにできない場合も多々あります。
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ジャケットのお直し料金
1.袖丈詰め
相場価格:3500円~5000円
ボタンのあるなしなどで金額が異なる場合があります
また、技術力で加工時間が大きく変わるお直しのため、金額が安いお店の方が腕が良い職人がやっているのかもしれないなと個人的に思っています。
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2.袖丈出し
相場価格:4000円~6000円
袖丈出しは、長く出そうと思えば思うほど、裏地の生地が足りなくなるので、生地を継ぎ足す場合は価格が上がりがちです。
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3.着丈詰め
相場価格:6000円~10000円
かなり技術力の要るお直しだと思います。
また、ブレザーの場合一度切ってしまうとそれ以上丈を出すことが出来なくなるので、神経をより使うお直しでもあります。
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4.着丈出し
加工不可の場合が多い
学ランではまれに丈を伸ばせる場合がありますが、ほとんどのジャケットで着丈出しができません。
ジャケットの前裾部分がカーブしている形状がほとんどのため、内側に縫い代を残しておくことが出来ないためです。
5.肩幅詰め
相場価格:10000円~20000円
お直しの中でも最高難度のお直しです。
unimmでは繁忙期に納期の確約が出来ないためメニュー自体を作っていないですが、お問い合わせいただければお受けいたしますので、ご相談ください。
➡お問い合わせはコチラから
4.お直しを利用する際の注意点
こういうお店は注意
1.大手チェーン店
➡冒頭に書いたようにロイヤリティ分金額が高いです。
また、職人の技術力にかなりばらつきがある場合が多いです。
2.価格が安すぎる個人店
安くていいじゃん!と思うかもしれませんが、安いお店の傾向として3種類あります。
1.縫製職人を引退した人がやっている
2.趣味程度で裁縫をしている素人がやっている
3.縫製工場兼お直し屋
2はお金を出してサービスを受ける以上はできるだけ避けたいのが消費者心理として理解しやすいと思いますが、実は1もおススメできない理由があります。
まず、縫製職人を引退している方は、高齢の方が多い傾向です。
大きな声では言えない話ですが、経験上、高齢の職人は技術が粗い人が多いです。
いかに速く仕上げるかという時代にバリバリやってきた方たちが多いので、仕上がりよりもスピード重視ということと、視力が落ちて縫製不良に気付かない方も多いと分析しています。
よって1,2でない確証を得られない場合は大手に出した方が安全(保証面で)という印象です
2の場合どうなるかということも解説したいのですが、単純に見た目が悪くなる可能性と、見た目が良くても見えない部分がぐちゃぐちゃということが多々あるため、本当におすすめできません。
裁縫が得意という人の中には、自己流・趣味でやってきた方が少なくないので、洋服の基本構造を理解されていないケースが多くあります。また、マチ針を使って作業する人も多く、針の混入や、加工箇所以外のリスクもあるのではないでしょうか。(縫製工場は基本的にマチ針禁止です)
5.オススメのお店の特徴
1.縫製工場兼お直し屋
縫製工場はやっぱり安心だと思います
なぜなら、既製品として出荷できる基準をよく理解しているからです。
検品の体制も個人でやられているところよりもしっかりしていると思われます。
2.大手の中でも、受付の人が加工していないお店
大手でも2種類あって、受付する人が店内でそのまま加工を行う場合と、受付する人は加工をせず、本部の加工センターに送るお店とがあります。
本部の加工センターに送っている場合、数をこなしてきた腕のいい職人が加工する可能性が高いので、仕上がりも綺麗に上がってくると思います。
店内で受付の人が加工する場合は本当にピンキリの運ですので、信頼できるお店かよく見極めましょう。
最後に
ここまで料金相場からお直し屋の裏側のお話までご紹介させていただきました。
unimmは埼玉で46年の制服専門の縫製工場が運営するお直し屋です。
既製品の縫製という基盤があるため、可能な限り安価で利用しやすい価格設定にしております。
オフシーズン料金という、縫製工場の閑散期の特別価格も設定しており、その期間は更にお得にご利用いただけます。
品質、スピード、価格のどれも追及し、何よりも、学生さんの学校生活がより素敵な日々になるよう、心を込めたお直しを心がけています。
他店との比較で迷っている方、1度是非当店に制服をお送りください。